Trash:#260-#251


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だれのための
どこまでもおちてゆく
夜はきらい
それはいつでも過去のもの
こうして
反省なんて一瞬
いつもいつも
救いはない
終わりが見えて
選択肢の数だけ

だれのための

 
わたしなのか
 
わたしのために
 
だれがいるのか
 
それともそんなものはなくて
 
ただ個々のものでしかないのか
 
ひそやかに鬱
 

どこまでもおちてゆく

 
底なしの暗闇
 
すくい上げてくれる
 
網を待つ金魚
 

夜はきらい

 
泣きたくなる夜がきらい
 
眠れない夜がきらい
 
いろんなことを思い出す
 
夜なんてきらい
 
 
朝もきらい
 
赤い目をした朝がきらい
 
起きれない朝がきらい
 
なにひとつ思い出したくない
 
朝なんてきらい
 

それはいつでも過去のもの

 
とおい未来になってから
 
ふりかえってみてわかるもの
 

こうして

 
どんな解決方法も
 
何の改善策も
 
見つからないまま
 
見い出せないまま
 
ただ時が過ぎてゆく
 
 
わたしのなかに
 
大切なものというのは
 
あるんだろうか
 
何を失っても平気な気がする
 
そんな気がするだけなんだろうか
 
 
無気力無感動無関心なのに
 
ちょっとしたことで衝撃を受けて
 
動転してしまうのは何故だろう
 
これも
 
そんな気がするだけなんだろうか
 

反省なんて一瞬

 
おんなじような失敗を
 
毎日毎日くり返す
 
こりないね
 
こりるわけないね
 
反省なんて一瞬
 
3歩も歩く間もなく
 
忘れちゃうんだもの
 

いつもいつも

 
人の目を気にして
 
 
第1段階は 善人のフリをして
 
仮面をかぶった いい子ちゃん
 
 
慣れてくると 第2段階
 
ほんとのわたしを見せてるようで
 
それもやっぱり つくった自分で
 
 
第3段階からは 誰にも秘密
 
だけどきっと それもおそらく
 
ほんとのわたしを脚色したもの
 
 
ほんとのわたしは
 
どこにあるんだろう
 
旅にでも出れば
 
見つかるだろうか
 

救いはない

 
ということを
 
知っているということが
 
いちばん
 
救いがない
 

終わりが見えて

 
一気に堕落
 
「どうせ終わるんだから」
 

 
「せめて終わるまでは」
 

 
せめぎあう
 
でもなんだか
 
もうどうでもいい
 
なにもかも
 
めんどくさいよ
 
てきとーにやってよ
 
もう知らないよ
 
気に食わないなら捨ててよ
 

選択肢の数だけ

 
未来があるとして
 
それはその都度
 
つくられるのだろうか
 
それとも既に
 
つくられているのだろうか
 

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