そしてふと気が付いた時には
わたしの手を放してしまって
置き去りにするつもりですか
そうなる前にわたしの方から
手を放す自由はあるのですか
しってた?
着いてみないと
わからないの
そこが
行きたいところか
そうでないかどうか
そしてまた
壊れてゆく
何とかなるって
思ってるはずなのに
はじめの一歩
ふみ出せずに
立ち止まったまま
動かないこの足を
持てあましているのです
道なき道をゆく
そのための勇気を
どうかわたしに
与えてください
やめようよ
わたしに言ってんのよ
閉ざされた場所で
あの人は自分だけが
わたしにとっての
唯一の救いなのだと
知っていただろうか
わたしにどれだけ
信頼されていたか
気付いていただろうか
そしてわたしが
最後の時に見せた涙を
覚えているだろうか
あの頃のわたしは
もういないのです
苦しく感じるのは
久しぶりのことだ
もがいている
そんな小説の冒頭的な
ものじゃなかったよね
もっと何てことのない
普通な感じだったよね
きっかけは何だっけ?
もう思い出せないけど
自分が描いたものに
絶望してしまわないように